不動産売却と不動産査定

消費税増税と不動産売却術

2014年4月から消費税が増税される予定ですが、不動産(住宅)の取引はそれによりどんな影響があるのでしょうか?

例年3月〜4月が不動産取引のピークとなりますが、今回は増税の影響で2〜3ヶ月程前倒しになると予想されています。 すでに市場では、不動産市場では消費税増税前の駆け込み需要が始まっています。 増税が実施後(4月1日以降)は、市場は駆け込み需要の反動で、一気に冷めていくのが前回の増税時にもみられた現象です。今回もそうなると思われます。

一般個人の売主として、不動産売買に関しておさえておくべき基本的なポイントを整理しておきます。
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■ 不動産売買における消費税増税の基本ポイント

1)土地の譲渡(売り渡す)には消費税はかからない。
2)建物の場合、個人間の場合、消費税はかからない。
(売主が会社の場合、建物は増税対象となります)
3)仲介手数料(代金の3%+6万円)は、消費税がかかります。

引き渡し日が重要

<売主が知っておくべき増税の影響>

個人の売主の場合、消費税増税の影響は不動産会社に支払う仲介料、その他、引越し業者など企業への支払い分は4月1日以降になると消費税増税の対象になります。

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■ 買主は売主より大変、だから早めに動きます

買主としては、物件の引き渡し後、リフォーム(改築)をする場合、リフォーム完了(引渡)が4月以降になるとその代金の消費税は増税対象となります。 引越代、家具やインテリア用品も同様です。それ以外にも住宅ローンの手数料、場合によっては保証料、必要に応じてインスペクション費用、登記に伴い司法書士報酬など登記費用にも消費税が絡んできます。細かく増税分の3%を積み上げて行くと馬鹿になりません。 例えば、郊外の中古マンションを3000万円で買った場合、個人間だと消費税はありませんが、それら諸経費が約200万円〜300万円(リフォームを100万円くらいとすると)くらいかかります。増税負担は10万円近くになります。

そういう意味では、買主は、2ヶ月くらい前までには売主から物件の引き渡しを完了したいと考えます。

■ 消費税増税の考慮した売買計画と戦略

買主のスケジュール(都合)を逆算することは「売主」として賢くかつ円滑に売却するために重要なポイントです。

買主は、条件交渉が成立し売買契約を締結した後、代金を支払う為に新たな住宅ローンなどの申込や審査などの準備期間が必要となります。売主も登記申請(抵当権抹消、所有権の移転等)や設備等保証書など関連書類の引渡準備、引渡のために荷物の搬出や必要に応じて修理などもあります。

この期間は1か月程度みておくのが一般的です。
物件引渡の後、買主はリフォーム、引越(搬入)など新生活開始のための準備を行います。
一般的には1ヶ月程度はかかります。

そう考えると、売主、買主の双方が、増税の影響を受けない為に、売買契約は2014年1月末、引渡は2月中旬が限界(デッドライン)と考えるべきですね。 これが売主の責任で遅れると買主は売主に増税負担分を請求して来ることもあり得ます。これまで使って来た大切な不動産は、円滑に良い買主さんに引き継ぎたいですね。 余裕を持った売却が重要です。

■ 理想的には2013年内に売買契約を結びたいですね。

売買契約は2013年内に。引渡(譲渡)は年明けが理想的です。そうすることで、申告納税や買換期限が一年先送りができますし。

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■ 不動産会社の営業マンは年末から多忙になる

最後に、不動産会社の営業現場も今回の増税の影響で年末から相当繁忙になると思われます。年が明けて2014年になるとデッドライン(瀬戸際)が見えてきますし、価格や条件など交渉も最終段階となり熱を帯びて来て現場の営業マンもテンバって来ます。

そうなると売主様の「少しでも高く」というリクエストにも応える余裕がなくなり、交渉も難航すると思われます。そういう意味でも、増税前の駆け込み売買取引はあまりお勧め出来ません。

売却する側の方が増税の影響は少ないかも知れませんが、買主サイドの心情を理解した上で交渉するのが売却成功の鉄則です。交渉や契約のタイミングがずれて増税間際になると、気持ちよく売買できそうなものも、瀬戸際で消費税分、下げてくれないか?なんて言われるのも快くないですね。特に思いのある大切な不動産だと、よい買主さんと円滑な売買をしたいものです。

■ いつから売却活動を始めるのがよい?

例えば12月に契約するとなると、販売開始から契約成立までには平均で2〜3ヶ月程度の期間を要するので、9月には不動産会社との媒介契約(仲介)はすませておきたいものです。
一方で買主はすでに動き始めています。遅い方でも、今回は、夏休みくらいから動き始めると思います。それに間に合わせて(物件の販売活動)売出したいですね。

このように考えて行くと、売却に向けての意思決定は夏休みまでにはしたいものです。まずは、各社に無料査定をしてもらい、現在の市場で売却した場合の実勢価格を知る。一括査定などを使い、合理的かつスピーディに進めるのが最善策と思います。各社の売却提案を吟味し、頼りになる不動産会社を選び、その上で訪問査定を依頼し詳細な売出価格を決めるという流れです。