不動産売却と不動産査定

増税後、戻らない不動産市場価格

消費税の反動減で景気が足踏み状態が続いており、首都圏の中古マンションでは、成約価格面では上昇傾向は維持しているものの成約件数は5ヶ月連続で前年度同月比で減少が続いています。いわゆる買い控え傾向から脱却していません。 先週(9月10日)、レインズ(東日本不動産流通機構、近畿圏不動産流通機構)で平成26年7月度の不動産取引の市況データの発表がありましたのでそれについて整理しました。

1)中古マンションの売却/成約価格の推移(首都圏)

まず、首都圏の中古マンションの売却価格(平米単価)の推移状況ですが、前月の調整分を取り戻す形で調整相場な感じで価格上昇に転じました。

■平成26年8月度の結果サマリー

都道府県 平米単価(万円) 前月との比較 平均価格と比較 平均価格(万円)※
東京 58.75 + 7.86% + 15.93% 50.68
神奈川 37.91 + 1.66% + 6.85% 35.48
千葉 24.71 + 9.82% + 3.80% 23.81
埼玉 24.71 + 13.21% + 13.72% 24.56

※ 平均価格はh23/1~h25/12の3年間の平均平米価格 ◉過去3年間の平米当たりの成約価格(実際の売れた価格)の推移グラフ

マンション売却 首都圏

  2)中古マンションの売却/成約価格の推移(関西圏)

関西圏の中古マンションの売却価格(平米単価)の推移状況ですが、首都圏同様、成約件数は前年同月比で減少しており価格面でも調整相場という感じで弱含みです。

■平成26年8月度の結果サマリー

都道府県 平米単価(万円) 前月との比較 平均価格と比較 平均価格(万円)※
大阪 25.50 – 3.04% + 5.49% 24.17
兵庫 22.30 – 3.04% – 4.67% 23.39
京都 29.10 + 3.56% + 4.88% 27.75

※ 平均価格はh23/1~h25/12の3年間の平均平米価格 ◉過去3年間の平米当たりの成約価格(実際の売れた価格)の推移グラフ

マンション売却価格 関西圏
3)土地の売却/成約価格の推移(首都圏)

首都圏の土地の売却価格の状況ですが、東京都を除いて神奈川県、千葉県、埼玉県で、過去3年間の平均値より下落しており要注意です。

■平成26年8月度の結果サマリー

都道府県 平米単価(万円) 前月との比較 平均価格と比較 平均価格(万円)※
東京 32.93 + 4.84% + 4.26% 31.58
神奈川 18.07 + 5.67% – 2.94% 18.62
千葉 9.79 – 2.39% – 3.27% 10.12
埼玉 15.52 – 17.84% – 15.29% 13.46

※ 平均価格はh23/1~h25/12の3年間の平均平米価格 ◉過去3年間の平米当たりの成約価格(実際の売れた価格)の推移グラフ

土地売却 首都圏
4)土地の売却/成約価格の推移(関西圏)

関西圏の土地の売却価格の状況ですが、価格の上下動がはげしくなっており、横ばいで弱含みという状況です。

■平成26年8月度の結果サマリー

都道府県 平米単価(万円) 前月との比較 平均価格と比較 平均価格(万円)※
大阪 12.8 – 16.34% -11.28% 14.43
兵庫 14.30 + 16.26% + 6.87% 13.38
京都 14.10 – 10.76% – 11.60% 15.95

※ 平均価格はh23/1~h25/12の3年間の平均平米価格 ◉過去3年間の平米当たりの成約価格(実際の売れた価格)の推移グラフ

土地売却価格 関西圏
5)今後の価格動向

消費税増税後、消費者の財布の紐は閉じたままで不動産の買い控えは続いています。景気の動向も増税後の反動減から立ち直って来ておらず、中古マンションも大都市圏の人気エリアでは価格面の上昇傾向はあるものの、その他のエリアでは横ばいまたは下落傾向も出始めています。

将来の社会保障の財源として消費税増税は必要なのでしょうが、実質的な経済成長が伴っていないことで生活者の住宅購入意欲があがってくるまでには至っていないという感じかと思います。

このような状況下で次の(来年の)消費税増税10%を控え、実質的な経済成長が9月、10月で上昇基調に戻って来ると楽観視できる状況でしょうか?

6)「年内売却」が手堅い判断

実質的な経済成長の兆しが見えないまま、消費税増税がなし崩し的に実施される最終決定が行われた場合、生活者の財布の紐もより厳しく閉じてゆくことになり、不動産の市場価格も下落しはじめるリスクは想定しておくべきですね。

特に国内の状況に加えて海外の情勢も注意が必要かと思われます。イスラム圏での情勢悪化等が進行すると原油等の高騰リスク出て来ると一気に世界経済が硬直していきますのでそういうリスクも併せて考えておくことも肝要かと思います。

そういう意味では不動産を売却する予定がある場合、年内に売却するのが手堅い判断であると思います。

データ出典:東日本不動産流通機構近畿圏不動産流通機構

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